特急「南紀」は名古屋~紀伊勝浦をむすぶ特急列車です。
途中、関西本線、伊勢鉄道、紀勢本線を経由します。
当記事では特急「南紀」について
- 特急「南紀」の停車駅・車両
- 特急「南紀」の特急券の予約方法・買い方
- 特急「南紀」の料金・安く乗る方法
を紹介します。ぜひ参考してみてくださいね。
特急「南紀」とは
特急「南紀」は名古屋〜新宮・紀伊勝浦間をむすぶ特急列車です。
途中、伊勢鉄道(河原田~津間)を経由します。
特急「南紀」は1日4往復の運行で、そのうち1往復は新宮止まりの列車です。
特急「南紀」の途中停車駅
特急「南紀」の途中停車駅は、名古屋、桑名、四日市、鈴鹿、津、松阪、多気、三瀬谷、紀伊長島、尾鷲、熊野市、新宮、紀伊勝浦です。
特急「南紀」の車両
特急「南紀」ではHC85系が使われています。
HC85系はJR東海の新型ハイブリット特急車両で、特急「南紀」には2023年7月に導入されました。
2両編成が基本で、混雑状況に応じて4両、6両になることもあります。
特急「南紀」の座席
特急「南紀」は2両編成の場合、1号車が自由席、2号車が指定席です。
4両編成の場合は、3・4号車は指定席となる場合が多いです。
JR東海の在来線特急は車内販売のサービスがないので、乗車前に飲食物が必要な場合は持ち込んでおくようにしましょう。
名古屋駅からの特急「南紀」の所要時間
特急「南紀」を使った場合の名古屋駅から主な駅への所要時間は以下のとおりです。
目的地 | 名古屋駅からの 所要時間 |
---|---|
津 | 約1時間 |
新宮 | 約3時間30分 |
紀伊勝浦 | 約3時間55分 |
特急「南紀」の料金
名古屋駅から主な駅までの特急「南紀」を使った場合の料金です。
(料金は乗車券+特急券)
目的地 | 普通車 指定席 |
---|---|
津 | 大人2,900円 小児1,440円 |
新宮 | 大人7,530円 小児3,760円 |
紀伊勝浦 | 大人7,860円 小児3,920円 |
特急「南紀」の特急券の予約方法・買い方
特急「南紀」は乗車券の他に特急券が必要です。
特急券は乗車日の1ヶ月前からから以下の場所で購入できます。
- みどりの窓口
- 指定席券売機
- インターネット予約サービス
「e5489」
特急「南紀」に安く乗る方法
特急「南紀」に安く乗る方法として、次の方法があります。
- 南紀往復割引きっぷ
- 南紀特急回数券
- 南紀・熊野古道フリーきっぷ
往復タイプ、回数券、周遊タイプのきっぷがあります。
南紀往復割引きっぷ
南紀往復割引きっぷは特急「南紀」の普通車指定席がセットになった往復割引きっぷです。
4月27日~5月6日、8月10日~8月19日、12月28日~翌年1月6日を除く通年利用できます。
主な設定区間は以下のとおりです。
設定区間 | 料金 (おとな) | 料金 (こども) | 有効期間 |
---|---|---|---|
津〜三瀬谷 | 4,380円 | 2,190円 | 2日間 |
津〜尾鷲 | 7,040円 | 3,520円 | 4日間 |
津〜熊野市 | 8,110円 | 4,050円 | 4日間 |
津〜新宮 | 9,280円 | 4,640円 | 4日間 |
津〜紀伊勝浦 | 9,410円 | 4,700円 | 4日間 |
松阪~尾鷲 | 5,240円 | 2,620円 | 2日間 |
松阪~熊野市 | 7,590円 | 3,790円 | 4日間 |
松阪~新宮 | 8,110円 | 4,050円 | 4日間 |
松阪~紀伊勝浦 | 9,280円 | 4,640円 | 4日間 |
南紀往復割引きっぷの発売場所
- 紀勢本線(亀山~熊野市間)及び参宮線の「きっぷうりば」がある駅
- JR西日本新宮駅・紀伊勝浦駅
(新宮発及び紀伊勝浦発となるものを発売) - 上記の各駅周辺の主な旅行会社の支店・営業所
南紀特急回数券
南紀特急回数券は特急「南紀」号の普通車自由席が利用できる4枚セットの回数券です。
基本的に通年利用できます。ただし、4月27日~5月6日、8月10日~19日及び12月28日~翌年1月6日は除きます。
主な設定区間は以下のとおりです。
設定区間 | 発売額 | 1枚あたりの 発売額 |
---|---|---|
津〜三瀬谷 | 7,040円 | 1,760円 |
津〜尾鷲 | 12,400円 | 3,100円 |
津〜熊野市 | 14,560円 | 3,640円 |
津〜新宮 | 16,920円 | 4,230円 |
津~紀伊勝浦 | 17,120円 | 4,280円 |
松阪~尾鷲 | 8,760円 | 2,190円 |
松阪~熊野市 | 13,440円 | 3,360円 |
松阪~新宮 | 14,560円 | 3,640円 |
松阪~紀伊勝浦 | 16,920円 | 4,230円 |
多気~尾鷲 | 8,760円 | 2,190円 |
多気~熊野市 | 12,400円 | 3,100円 |
多気~新宮 | 13,440円 | 3,360円 |
多気~紀伊勝浦 | 15,600円 | 3,900円 |
南紀特急回数券の有効期間
発売日から1ヶ月間
(利用できない期間がある場合は、その日数分延長)
南紀特急回数券の発売箇所
南紀特急回数券は次の場所で発売しています。
- 紀勢本線(亀山~鵜殿間)、名松線、参宮線の「きっぷうりば」がある駅
- JR西日本新宮駅・紀伊勝浦駅
(新宮発及び紀伊勝浦発となるものを発売) - 上記の各駅周辺の主な旅行会社の支店・営業所
南紀・熊野古道フリーきっぷ
南紀・熊野古道フリーきっぷはフリー区間までの往復+JRとバスのフリーエリアの乗り放題がセットになったきっぷです。
フリー区間が異なる、「伊勢路コース」と「中辺路コース」の2種類あります。
南紀・熊野古道フリーきっぷ フリー区間
【伊勢路コース】
・JRフリー区間
三瀬谷~熊野市
・三重交通バスフリー区間
志子~長島駅前間、尾鷲駅口~鷲毛間
尾鷲駅口~瀬木山~熊野古道センター間
熊野市駅~千枚田・通り峠入口間
【中辺路コース】
・JR区間
熊野市~紀伊勝浦
・熊野御坊南海バス(龍神自動車含む)フリー区間
紀伊勝浦駅~那智山間、新宮駅~紀伊勝浦駅間
新宮駅~本宮大社前~発心門王子間
神丸駅~小口間
南紀・熊野古道フリーきっぷ 利用期間
通年ですが、4月27日~5月6日、8月10日~8月19日、12月28日~翌年1月6日の各期間を除きます。
南紀・熊野古道フリーきっぷ 有効期間
3日間
ただし、有効期間中に利用できない期間にまたがる場合でも、有効期間の延長はありません。
南紀・熊野古道フリーきっぷ 料金
主な出発駅のみピックアップしました。
■伊勢路コース
出発駅 | 大人 | こども |
---|---|---|
豊橋 | 9,960円 | 4,980円 |
蒲郡~岡崎 大垣 | 9,430円 | 4,710円 |
刈谷 尾張一宮~岐阜 | 8,910円 | 4,450円 |
名古屋市内 桑名~四日市 | 8,380円 | 4,190円 |
亀山~多気 伊勢市~鳥羽 | 7,860円 | 3,930円 |
■中辺路コース
出発駅 | 大人 | こども |
---|---|---|
豊橋 | 11,540円 | 5,770円 |
蒲郡~岡崎 大垣 | 11,010円 | 5,500円 |
刈谷 尾張一宮~岐阜 | 10,490円 | 5,240円 |
名古屋市内 桑名~四日市 | 9,970円 | 4,980円 |
亀山~多気 伊勢市~鳥羽 | 9,430円 | 4,710円 |
南紀・熊野古道フリーきっぷ 発売箇所
■以下の路線の「きっぷうりば」がある駅及び、サポートつき指定席券売機設置駅
- 東海道本線(二川~近江長岡間)
- 飯田線
- 武豊線
- 高山本線(長森~飛騨古川間)
- 中央本線(金山~木曽福島間)
- 太多線
- 関西本線(八田~亀山間)
- 紀勢本線(下庄~多気間)
- 名松線
- 参宮線
■上記の各駅周辺の主な旅行会社の支店・営業所
■JR西日本インターネット予約サービス(「e5489」)
※「e5489」で予約したきっぷの受け取りは、JR東海の係員が対応している駅の窓口及び「5489サービス」の表示のある券売機(一部駅を除く)で、有効期間開始日当日まで可能です。
受取箇所についてはこちら
熊野古道世界遺産登録20周年キャンペーン
2024年7月7日に熊野古道が世界遺産に登録されて20周年を迎えるのを記念して、「南紀熊野古道フリーきっぷ(中辺路コース・おとな)」利用者向けに1,500円相当の特典プレゼントがあります。
特典内容:共通商品券1,500円分(新宮商工会議所発行・南紀くろしお商工会発行)など
》詳しくはこちら
引換券発券期間:2024年6月7日〜11月30日
引換券利用期間:2024年7月7日〜11月30日
※8月10日~8月19日は、きっぷのご利用および特典の引き換えはできません。
※伊勢路コースと、中辺路コース(こども)は対象外です。
特急南紀(HC85系)車両レビュー
特急「南紀」では、2023年7月から従来のキハ85系からHC85系に置き換えられました。
新型車両ということもあり、新車の独特なにおいがしました。
HCは「Hybrid Car」の略で、ディーゼルエンジンで発電した電力と、ブレーキ時などに発生するエネルギーによって充電される蓄電池の電力を組み合わせて走行する方式です。
両数は2両〜6両です。普通車の座席は、オレンジと赤を貴重としたものです。
コンセントは全席ひじかけ下についています。
乗車レビュー
今回は特急南紀1号に乗車しました。今回は4両編成で、3両が指定席となっていました。
(2両編成の日もあります)
指定席は3両だったこともあり、1両に10人弱とかなり空いていました。
朝早い列車だからかもしれません。座席は山側がA席、海側がD席です。
しばらく名古屋市内を走ると、木曽川、長良川、揖斐川の木曽三川を通りすぎます。
木曽三川を過ぎると、桑名駅、四日市駅の順に停車します。
JRの四日市駅は四日市市の中心部から離れています。四日市駅を出てしばらくすると、伊勢鉄道に入ります。伊勢鉄道線内は途中、鈴鹿駅に停まります。
伊勢鉄道内は比較的線形もよくて、高速運転していました。
津、松阪、多気と過ぎて、多気駅から先は紀伊山地に入り、トンネルが増えてきました。
紀伊長島駅で南紀4号とのすれ違いで、6分ほどの停車がありました。
紀伊長島駅を過ぎるとトンネルの合間に太平洋が見える区間に入ります。実際に乗ってみて感じたのは、意外と海が見える区間が少ないことです。
そして、熊野川を渡ると新宮駅に到着します。
新宮駅から先は、JR西日本の区間に入り、終点の紀伊勝浦駅まで向かいます。
特急「南紀」の停車駅・料金・安く乗る方法などまとめ
今回は名古屋~新宮~紀伊勝浦間を走る特急「南紀」の停車駅・料金などを紹介しました。
最後に特急「南紀」についておさらいです。
- 名古屋~新宮間を約3時間30分でむすぶ特急列車
- 往復割引きっぷ・回数券などの割引がある
- 編成は日により2両~6両
- 自由席は1両で、残りが指定席
特急「南紀」に乗られる際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
\お時間があればあわせてどうぞ/