スマートEXは、東海道・山陽・九州新幹線をネットで簡単に予約できる便利なサービスです。
入会金・年会費がかからず、パソコンやスマホから気軽に利用できます。
この記事では、スマートEXの会員登録の手順や予約・変更方法、割引きっぷの種類、利用時の注意点まで、わかりやすくまとめました。
これからスマートEXを使ってみようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
スマートEXとは

スマートEXは、東海道・山陽・九州新幹線の予約ができて、交通系ICカードでそのまま乗車できる便利なサービスです。
乗車券と特急券がセットになっており、紙のきっぷよりも大人は200円、子どもは100円おトクになります。
あらかじめお手持ちの交通系ICカードを登録しておけば、チケットレスでスムーズに新幹線に乗れます。
スマートEXの対象路線・区間
スマートEXの対象路線・区間は以下のとおりです。
- 東海道新幹線:東京〜新大阪
- 山陽新幹線:新大阪〜博多
- 九州新幹線:博多〜鹿児島中央
エクスプレス予約との違いと比較
東海道・山陽・九州新幹線の予約サービスには、スマートEXの他に、エクスプレス予約があります。
スマートEXはエクスプレス予約と異なり、新規でクレジットカードに申込む必要がありません。
それぞれのサービスの違いを表にまとめました。
エクスプレス予約とスマートEXの価格比較
スマートEXは年会費がかかりませんが、エクスプレス予約に比べて割引額が小さいです。
東京・品川駅発着の「のぞみ」普通車指定席を例に料金を比較しました。
区間 | 通常料金 | スマートEX | エクスプレス予約 |
---|---|---|---|
東京・品川~名古屋 | 11,300円 | 11,100円 | 10.880円 |
東京・品川~京都 | 14,170円 | 13,970円 | 13,680円 |
東京・品川~新大阪 | 14,720円 | 14,520円 | 14,230円 |
乗車区間にもよりますが、1年間で2~3往復以上する場合、エクスプレス予約のおトクです。
エクスプレス予約について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
スマートEXの始め方

スマートEXを利用するには、あらかじめ会員登録や支払い方法の設定、交通系ICカードの登録などが必要です。
ここでは、初めての方でも迷わず始められるように、登録から利用開始までの手順を解説します。
スマートEXの会員登録
スマートEXの会員登録は簡単で、スマホやパソコンを使って数分で完了します。
スマートEXの登録は以下の手順で進めることができます。
- スマートEXにアクセス
- 「新規の方はこちら」のボタンを押す
- 「会員登録」のボタンを押す
- メールアドレスを入力して、送信ボタンを押す
- 確認メールが届くので、メール内のリンクをクリック
- 「規約及び特約の内容に同意します。」をチェックし「OK 同意する」を押す
- 会員情報の登録し、「OK 確認画面」を押す
- 登録した電話番号に通知された「ワンタイムパスワード」を入力
- 登録内容を確認し、「OK 登録する」を押す
- 登録完了
登録が完了すると、会員ID(10桁の数字)が発行されます。
支払い方法
スマートEXでは、以下の支払い方法に対応しています。
- クレジットカード
- デビットカード
- プリペイドカード
なお、エクスプレス予約で登録したクレジットカードは、スマートEXでは利用できないため注意が必要です。
スマートEXを使う前に準備するもの
スマートEXを利用するには、「ICカードで改札を通る方法」と「紙のきっぷを駅で受け取る方法」のどちらかを選ぶ必要があります。
ここでは、それぞれの方法をスムーズに使えるよう、準備しておくべきものや注意点を紹介します。
交通系ICカード
交通系ICカードで乗車する場合、事前にスマートEXでの登録が必要です。
スマートEXには、以下の交通系ICカードが登録できます。
- Suica
(JR東日本) - PASMO
(関東私鉄) - Kitaca
(JR北海道) - ICOCA
(JR西日本) - TOICA
(JR東海) - manaca
(名鉄・名古屋市交通局など) - PiTaPa
(関西私鉄) - nimoca
(西鉄など) - SUGOCA
(JR九州) - はやかけん
(福岡市地下鉄)
モバイルSuicaなどを使うと、新幹線の予約から乗車までスマホ1台で済みます。
交通系ICカードの登録は、スマートEX公式サイトから確認ください。
紙のきっぷ
スマートEXを紙のきっぷで乗車する場合、乗車前までに指定席券売機、受取専用機もしくはJR東海・JR西日本・JR九州の主な駅の窓口等できっぷの受け取りが必要です。
きっぷを受け取る際には、「受取コード」とスマートEXログイン時のパスワード(4~8桁の英数記号)が必要です。
「受取コード」はきっぷを受け取る際に必要な「QRコード」および「16桁の英数字」で、スマートEXのブラウザ・アプリから表示させることができます。
》詳しくはこちら
スマートEXの予約方法

スマートEXではパソコンやスマホから東海道・山陽・九州新幹線が簡単に予約ができます。
ここではスマートEXの予約方法を紹介します。
- スマートEXにログイン
(ログインID(10桁の数字)・パスワードを入力) - メニュー画面から「列車の検索」を押す
- 乗車日、出発時刻(もしくは到着時刻)、乗車駅、降車駅、乗車人数を入力する
- 入力後、「OK 予約を続ける」を押す
- 表示された候補の空席表示を見て、希望の列車を選択
- 利用したい商品を選択
- 座席指定をしたい場合、シートマップから座席を選択する
- 予約内容を確認して、問題なければ「OK 予約する(購入)」を押す
- 予約完了
予約完了すると、予約完了画面が出て、登録のメールアドレスに予約内容が送られます。
交通系ICカードの指定されていない場合、乗車前に交通系ICカードを指定すればチケットレスで乗車できます。
予約の変更・キャンセル方法
スマートEXでは、予約後の変更・キャンセルもWebやアプリで簡単に行えます。
特に、出発前であれば何度でも無料で変更できる点が、大きな魅力のひとつです。
予約変更のルール
予約変更のルールは以下のとおりです。
- 変更は乗車予定時刻前までなら何度でも無料
- 変更できる期間は初回購入時の乗車日から3ヵ月以内
- 座席・日時・列車・経路などを変更可能
- 予約変更後の差額は精算される(差額返金・追加支払い)
予約のキャンセル方法と手数料
予約のキャンセルは、ICカード等で新幹線改札入場前またはきっぷ受取前なら、Webやアプリで簡単に行えます。
スマートEXをキャンセルする際の手数料は以下のとおりです。
種類 | 予約列車の 発車時刻前 | 予約列車の 発車時刻後 |
---|---|---|
指定席・グリーン車 | 320円 | 区間ごとの特定額 |
自由席 | 320円 | 320円 |
予約列車発車時刻後は払い戻し手続きができなくなり、翌日以降に自動的に区間ごとの特定額を差し引いた金額が払い戻されます。
アプリ・ブラウザからの変更・払戻方法
「スマートEX」のアプリ・ブラウザから変更・払い戻し方法は以下のとおりです。
- スマートEXにログイン
(ログインID(10桁の数字)・パスワードを入力) - 「予約済み」をタップ
- 「予約一覧」より変更・払いもどしたい予約を選択
- 「変更」もしくは「払戻」をタップ
予定が変わっても、スマートEXならスムーズに対応できるのがうれしいポイント。
とくに出張などで急な予定変更が多い方にとっては、何度でも無料で予約を変えられるのは大きな安心です。
スマートEXの乗車方法

スマートEXの乗車には、次の2通りの方法があります。
- 交通系ICカードで乗車
- 紙のきっぷで乗車
それぞれ詳しくみてみましょう。
交通系ICカードで乗車
事前に登録した交通系ICカードで乗車する場合、新幹線改札口にタッチするだけで乗り降りできます。
改札入場時に「EXご利用票」が発券されますので、忘れずに受取りましょう
「EXご利用票」で乗車日・乗車区間・列車名・座席番号などが確認できます。
紙のきっぷで乗車
紙のきっぷで乗車する場合、東海道・山陽・九州新幹線各駅やJR東日本の一部の駅の「EXマークのある指定席券売機」などできっぷを受け取る必要があります。
きっぷを受け取るときに、「受取コード」とスマートEXログイン時のパスワード(4~8桁の英数記号)が必要です。
きっぷを受け取った後、新幹線改札口にきっぷを通せば乗り降りできます。
列車に乗り遅れたとき・早く乗る場合
列車に乗り遅れそうなときは、発車時刻前であれば、スマートEXのサイトから手数料なしで後続の列車に変更できます。
発車時刻を過ぎてしまっても、当日中なら後続列車の自由席に乗ることができます。
また、予定より早い列車に変更したいときは、エクスプレス予約のサイトから手数料なしで変更できます。
この場合、乗りたい列車の出発時刻の4分前までに手続きが必要です。
スマートEXで買える割引きっぷ

スマートEXでは、会員価格で乗車できる「エクスプレス予約サービス(基本商品)」だけでなく、早めの予約でおトクに乗車できる「早特商品」や往復割引があります。
早特商品の種類
スマートEXの「早特商品」には次のものがあります。
早特商品の内容はエクスプレス予約(EX予約)と同じです。
早特商品は、座席数、設定区間が限られています。
また、お盆や年末年始など最繁忙期は設定除外日になっている場合があります。
- EX早特21
東京・品川⇔名古屋・新大阪・岡山などの「のぞみ」 - EX早特7
東京・品川⇔静岡・名古屋・京都・新大阪などの「ひかり」・「こだま」
東京・品川⇔岡山・広島などの「のぞみ」
- EXファミリー早特7
東京・品川・新横浜⇔名古屋・京都・新大阪などの「ひかり」・「こだま」
- EX早特3
東京・品川⇔岡山・広島などの「のぞみ」
東京・品川⇔名古屋・京都・新大阪などの「ひかり」
東京・品川⇔静岡・浜松・名古屋・新大阪などの「こだま」
- EX早特1
東京・品川⇔新横浜・静岡・浜松などの「のぞみ」・「ひかり」・「こだま」
スマートEXサービス(往復割引)
スマートEXサービスでは片道601km以上の区間で往復同時に購入することで、往復割引が受けられます。
往復割引は乗車日当日まで予約ができ、購入後でも往路の出発時刻までなら何度でも手数料無料で変更が可能です。
東海道・山陽新幹線の主な区間の通常料金と往復割引の場合の料金を表にまとめました。
(いずれも「のぞみ」普通車指定席の通常期料金)
乗車区間 | 通常料金 | スマートEX (往復割引適用後) |
---|---|---|
東京・品川⇔岡山 | 17,770円 | 16,500円 |
東京・品川⇔広島 | 19,760円 | 18,370円 |
名古屋⇔博多 | 19,310円 | 17,970円 |
スマートEXの特長

スマートEXの特長をまとめました。
- 入会金・年会費が無料
- お手持ちのクレジットカードで支払い可能
- 1年前から予約可能
- デビットカード・プリペイドカードにも対応
- 何度でも予約変更が可能
- EXポイントが貯まる
(東海道新幹線)
それぞれ詳しくみてみましょう。
入会金・年会費が無料
スマートEXは入会金・年会費ともに無料です。
また、新たにクレジットカードを申し込む必要もありませんので、会員登録したらすぐに始められます。
お手持ちのクレジットカードで支払い可能
スマートEXは、今手元にあるクレジットカードで支払い可能です。
エクスプレス予約で登録しているカードは除きます。
エクスプレス予約とは異なり、新たにクレジットカードの申込は不要です。
1年前から予約可能
新幹線のきっぷは、通常乗車日1ヶ月前の10時から予約可能ですが、スマートEXの場合、乗車日1年前の5:30から予約申込が可能です。
早特商品など一部商品は1年前予約の対象外です。
決済は予約完了後即時行われます。
予約の回答は乗車日1ヶ月前の8:00以降、順次メールで通知されます。
列車番号・号車・座席番号は、予約完了メールで確認できます。
座席の変更をしたい場合、乗車日1ヶ月前の10時以降から可能です。
事前に予定が決まっている場合、早特商品をチェックしましょう。
デビットカード・プリペイドカードにも対応
スマートEXはクレジットカード以外にも、デビットカード・プリペイドカードでも支払い可能です。
エクスプレス予約では、指定のクレジットカードの申込が必要ですが、スマートEXはクレジットカードの新規申込が不要で、多くの支払い方法に対応しています。
何度でも予約変更可能
スマートEXは列車出発前ならば何度でも変更可能です。
交通系ICカードの場合、改札入場前まで、紙のきっぷの場合、きっぷの受取前なら、予約変更手数料はかかりません。
払戻もチケットレスで改札入場前の場合、列車発車時刻までならスマートEXのサイトから手続き可能です。
払戻手数料は320円です。
列車発車時刻以降は、スマートEXのサイトから取消できなくなり、乗車日の翌日以降、区間ごとの特定額を差し引いた額が自動的に払い戻されます。
EXポイントが貯まる(東海道新幹線)
スマートEXを利用して東海道新幹線にチケットレスで乗車した場合、EXポイントが貯まります。
EXポイントは1ポイント=1円で、「EX旅先予約」の観光コンテンツやホテル・宿の予約、「EX旅パック」の旅行商品で利用可能です。
また、JR東海の共通ポイントサービス「TOKAI STATION POINT」にも交換可能です。
スマートEXで付与されるEXポイント数
東海道新幹線の主な区間のスマートEXで付与されるポイント数は以下のとおりです。
(普通車指定席)
区間 | ポイント数 |
---|---|
東京・品川~名古屋 | 32ポイント |
東京・品川~京都 | 40ポイント |
東京・品川~新大阪 | 41ポイント |
スマートEXの注意点

スマートEXを利用する際の注意点をいくつかまとめました。
- エクスプレス予約よりも割引金額が小さい
- 特急券のみの購入ができない
- 在来線と乗り継ぐ場合、割高になることも
それぞれ詳しくみてみましょう。
エクスプレス予約よりも割引金額が小さい
スマートEXは年会費は無料ですが、年会費1,100円のエクスプレス予約に比べて割引金額が小さいです。
エクスプレス予約は東京~名古屋間420円引き、東京~新大阪間で510円引きと、遠距離ほど割引金額が大きくなるのに対して、スマートEXは一律で200円引きです。
特急券のみの購入ができない
スマートEXは、乗車券と特急券のセットになった商品なので、特急券だけの購入はできません。
また、エクスプレス予約にある特急券のみネットで購入できる「e特急券」はスマートEXでは利用できません。
「e特急券」を利用したい場合は、エクスプレス予約への加入が必要です。
在来線と乗り継ぐ場合、割高になることも
新幹線から在来線に乗り継ぐ場合、スマートEXが紙のきっぷに比べて割高になる場合があります。

例えば、新宿~名古屋間を新宿~東京間をJR中央線、東京~名古屋間を東海道新幹線(のぞみ)で行く場合、紙のきっぷだと11,300円ですが、スマートEXを使うと、11,308円と割高になります。
これは、新宿~東京間の運賃208円(ICカード利用)がかかるからです。
紙のきっぷとの料金比較は「EXサービス運賃ナビ」で
紙のきっぷとエクスプレス予約、スマートEXの料金比較は、「EXサービス運賃ナビ」から可能です。
スマートEXについてよくある質問

最後にスマートEXについてよくある質問をまとめました。
- QスマートEXはお盆や年末年始も使えますか?
- A
スマートEXはお盆や年末年始などの最繁忙期でも利用可能です。
ただし、EX早特21などのEX早特商品は年末年始などの最繁忙期は発売されません。
- QスマートEXはデビットカードでも支払えますか?
- A
スマートEXの代金はJCBのデビットカードでも支払い可能です。
スマートEXをご利用いただけないカードもありますので。詳しくはカード発行会社にお問い合わせください。
- QスマートEXは予約変更できますか?
- A
スマートEXは交通系ICカードで入場する前、紙のきっぷを受け取る前であれば、出発前まで何度でも予約変更が可能です。
- QスマートEXとエクスプレス予約どちらが良いですか?
- A
東海道・山陽・九州新幹線に年に2~3往復以上する場合、エクスプレス予約の方がおトクです。
また、たまにしか乗らない場合、年会費のかからないスマートEXがおすすめです。
- QスマートEXは交通系ICカードがなくても乗車できますか?
- A
スマートEXは駅の指定席券売機などで紙のきっぷを受け取れば、交通系ICカードがなくても乗車できます。
- QスマートEXは特急券のみで購入できますか?
- A
スマートEXは乗車券と特急券のセットで、特急券のみの購入はできません。
- QスマートEXで学割は使えますか?
- A
スマートEXは乗車券と特急券のセットなので、学割は使えません。
今回は東海道・山陽・九州新幹線で使えるインターネット予約サービス「スマートEX」について紹介しました。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
\お時間があればあわせてどうぞ/