エクスプレス予約(EX予約)は東海道・山陽・九州新幹線の会員制インターネット予約サービスです。
エクスプレス予約を利用すると、新幹線のきっぷが駅の窓口指定席券売機よりも安く購入できます。
当記事ではエクスプレス予約サービスについて
- エクスプレス予約(EX予約)の会員登録方法
- エクスプレス予約購入方法
- エクスプレス予約サービスの割引きっぷ
- エクスプレス予約の利用時の注意点
をまとめて解説します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
エクスプレス予約(EX予約)サービスとは
エクスプレス予約(EX予約)サービスとは、東海道・山陽・九州新幹線のきっぷがインターネットで購入できる会員制予約サイトです。
エクスプレス予約サービスは片道の乗車券と特急券がセットになっています。
エクスプレス予約の年会費は1,100円で、東海道・山陽・九州新幹線に1年中会員価格で乗車できます。
エクスプレス予約は専用のクレジットカードに申し込む必要があります。
エクスプレス予約(EX予約)は、乗車日の1年前から乗車日の発車時刻の4分前まで購入できます。
スマートEXとの違い
東海道・山陽・九州新幹線の予約サービスには、「エクスプレス予約」の他に、お手持ちのクレジットカードで始められる「スマートEX」があります。
それぞれのサービスの違いを表にまとめました。
スマートEXは年会費がかかりませんが、エクスプレス予約に比べて割引額が小さいです。
エクスプレス予約とスマートEXの価格比較
東京・品川駅発着の「のぞみ」普通車指定席を例に料金を比較しました。
区間 | 通常料金 | スマートEX | エクスプレス予約 |
---|---|---|---|
東京・品川~名古屋 | 11,300円 | 11,100円 | 10.880円 |
東京・品川~京都 | 14,170円 | 13,970円 | 13,680円 |
東京・品川~新大阪 | 14,720円 | 14,520円 | 14,230円 |
乗車区間にもよりますが、1年間で2~3往復以上する場合、エクスプレス予約のおトクです。
エクスプレス予約の会員登録の流れ
エクスプレス予約を始めるにあたり、以下の手続きが必要となります。
- 対応するクレジットカードへの入会
- エクスプレス予約の会員申込
それぞれ詳しくみてみましょう。
対応するクレジットカードへの入会
エクスプレス予約を始める場合、エクスプレス予約に対応するクレジットカードの入会が必要となります。
エクスプレス予約で使えるクレジットカードは以下のカードです。
- JR東海エクスプレスカード
- J-WESTカード「エクスプレス」(JR西日本)
- JQ CARD エクスプレス(JR九州)
- ビューカード(ビュー・エクスプレス特約付き)
一部のクレジットカードではエクスプレス予約のサービスをプラスすることができます。
対象カードはJR東海の「カードナビ」から確認できます。
また、エクスプレス予約ではデビットカードやプリペイドカードは使えませんのでご注意ください。
エクスプレス予約の会員登録
エクスプレス予約の入会申込が完了すると、EX予約専用ICカードが届きます。
EX予約専用ICカードが届いたら、会員登録を行います。
EX予約専用ICカードが届くまでは会員登録はできません。
スマートEXの登録はパソコン・スマホから以下の手順で進めることができます。
- エクスプレス予約にアクセス
- 「会員登録がお済みでない方」のボタンを押す
- 「会員登録」のボタンを押す
- メールアドレスと文字認証を入力して、「OK メール送信」を押す
- 確認メールが届くので、メール内のリンクをクリック
- EX予約専用ICカードに記載の会員IDを入力
- 生年月日・クレジットカードの下4桁の数字を入力
- 「規約及び特約の内容に同意します。」をチェックし「OK 同意する」を押す
- すべて入力後、「OK 次へ」を押す
- ワンタイム受信方法を入力、列車遅延の通知を選択
- 登録完了
エクスプレス予約 きっぷの予約方法
エクスプレス予約ではパソコンやスマホから東海道・山陽・九州新幹線が簡単に予約ができます。
webサイトだけでなく、EXアプリからも新幹線予約が可能です。
■EXアプリ(JR東海)
エクスプレス予約 予約手順
ここではエクスプレス予約サービスの予約手順を紹介します。
- エクスプレス予約にログイン
(ログインID(10桁の数字)・パスワードを入力) - メニュー画面から「列車を検索」を押す
- 乗車日、出発時刻(もしくは到着時刻)、乗車駅、降車駅、乗車人数を入力する
- 入力後、「OK 予約を続ける」を押す
- 表示された候補の空席表示を見て、希望の列車を選択
- 利用したい商品を選択
- 座席指定をしたい場合、シートマップから座席を選択する
- 予約内容を確認して、問題なければ「OK 予約する(購入)」を押す
- 予約完了
予約完了すると、予約完了画面が出て、登録のメールアドレスに予約内容が送られます。
交通系ICカードの指定されていない場合、乗車前に交通系ICカードを指定すればチケットレスで乗車できます。
エクスプレス予約の乗車方法
エクスプレス予約の乗車には、次の方法があります。
- EX予約専用ICカードで乗車
- 交通系ICカードで乗車
- 紙のきっぷで乗車
それぞれ詳しくみてみましょう。
EX予約専用ICカードで乗車
エクスプレス予約の会員登録完了後、「EX予約専用ICカード」が郵送されます。
EX予約専用ICカードで新幹線に乗車する場合、新幹線改札機にタッチして、「EXご利用票」を受け取って入場します。
「EXご利用票」で乗車日・乗車区間・列車名・座席番号などが確認できます。
下車する時は、乗るときと同様に「EX予約専用ICカード」を新幹線改札機にタッチします。
交通系ICカードで乗車
エクスプレス予約の会員サイトから交通系ICカードを登録することで、お手持ちの交通系ICカードで乗車できます。
エクスプレス予約に登録できる交通系ICカードは以下のカードです。
- Suica
(JR東日本) - PASMO
(関東私鉄) - Kitaca
(JR北海道) - ICOCA
(JR西日本) - TOICA
(JR東海) - manaca
(名鉄・名古屋市交通局など) - PiTaPa
(関西私鉄) - nimoca
(西鉄など) - SUGOCA
(JR九州) - はやかけん
(福岡市地下鉄)
乗車方法は、新幹線改札口に交通系ICカードをタッチするだけです。駅できっぷを発券する必要がありません。
新幹線改札機に交通系ICカードをタッチすると、「EXご利用票」が出てきます。
「EXご利用票」で乗車日・乗車区間・列車名・座席番号などが確認できます。
下車する時は、乗るときと同様に「EX予約専用ICカード」を新幹線改札機にタッチします。
紙のきっぷで乗車
エクスプレス予約は交通系ICカードだけでなく、紙のきっぷでも乗車できます。
紙のきっぷで乗車する場合、東海道・山陽・九州新幹線各駅やJR東日本の一部の駅の「EXマークのある指定席券売機」などできっぷを受け取る必要があります。
詳しくは、JR東海ホームページにて確認ください。
エクスプレス予約で買える割引きっぷ
エクスプレス予約では会員価格で乗車できる「エクスプレス予約サービス(基本商品)」だけでなく、早めの予約でおトクに乗車できる「早特商品」や往復割引があります。
早特商品の種類
エクスプレス予約の「早特商品」には次のものがあります。
- EX早特21ワイド
東京・品川⇔名古屋・新大阪・岡山などの「のぞみ」 - EX早特28ワイド
東京・品川・新横浜⇔名古屋・京都・新大阪の「のぞみ」 - EX早特7
東京・品川⇔静岡・浜松などの「ひかり」・「こだま」
東京・品川⇔岡山・広島などの「のぞみ」
- EXのぞみファミリー早特3
東京・品川・新横浜⇔名古屋・京都・新大阪・新神戸の「のぞみ」 - EXこだまファミリー早特3
東京・品川・新横浜⇔名古屋・京都・新大阪などの「こだま」
- EX早特1
東京・品川⇔新横浜・静岡・浜松などの「のぞみ」・「ひかり」・「こだま」
- EXグリーン早特3ワイド
東京・品川・新横浜⇔名古屋・京都・新大阪・新神戸の「のぞみ」・「ひかり」 - EXこだまグリーン早特3
東京・品川⇔静岡・名古屋・新大阪などの「こだま」 - EX早特3
東京・品川⇔岡山・広島などの「のぞみ」
事前に予定が決まっている場合、早特商品をチェックしましょう。
早特商品は、座席数、設定区間が限られています。
また、お盆や年末年始など最繁忙期は設定除外日になっている場合があります。
EX予約サービス(往復割引)
EX予約サービスでは片道601km以上の区間で往復同時に購入することで、往復割引が受けられます。
往復割引は乗車日当日まで予約ができ、購入後でも往路の出発時刻までなら何度でも手数料無料で変更が可能です。
東海道・山陽新幹線の主な区間の通常料金と往復割引の場合の料金を表にまとめました。
(いずれも「のぞみ」普通車指定席の通常期料金)
乗車区間 | 通常料金 | エクスプレス予約 (往復割引適用後) |
---|---|---|
東京・品川⇔岡山 | 17,770円 | 16,150円 |
東京・品川⇔広島 | 19,760円 | 17,990円 |
名古屋⇔博多 | 19,310円 | 17,590円 |
エクスプレス予約の特長
エクスプレス予約の特長をまとめました。
- 1年中会員価格で新幹線に乗車可能
(GW・お盆・年末年始も含む) - 1年前から予約可能
- 専用ICカード・交通系ICカードで乗車可能
- e特急券で特急券が安く買える
- 何度でも予約変更が可能
- EXポイントが貯まる
(東海道新幹線)
それぞれ詳しくみてみましょう。
1年中会員価格で新幹線に乗車可能(GW・お盆・年末年始も含む)
エクスプレス予約は1年を通じて会員価格で新幹線に乗車できます。
指定席をはじめ、グリーン車・自由席のきっぷの予約・購入もできます。
また、予約も1年前からできますので、GWやお盆、年末年始などの最繁忙期でも座席の確保しやすいです。
「のぞみ」はGWやお盆、年末年始は全席指定席です。
また、当日購入も可能で、急に新幹線に乗車したいときでも対応しています。
主な区間の料金
エクスプレス予約の主な区間の料金は以下のとおりです。
(いずれも通常期)
区間 | 普通車指定席 | グリーン車 |
---|---|---|
東京・品川⇔名古屋 | 10,880円 (-420円) | 14,540円 (-420円) |
東京・品川⇔京都 | 13,680円 (-480円) | 18,550円 (-480円) |
東京・品川⇔新大阪 | 14,230円 (-480円) | 19,100円 (-480円) |
1年前から予約可能
新幹線のきっぷは、通常乗車日1ヶ月前の10時から予約可能ですが、エクスプレス予約の場合、乗車日1年前の5:30から予約申込ができます。
早特商品など一部商品は1年前予約の対象外です。
1年前から~1ヶ月1日前に予約申込した場合、乗車日1ヶ月前の8:00以降順次メールで通知されます。
列車番号・号車・座席番号は、予約完了メールで確認できます。
座席変更したい場合、乗車日1ヶ月前の10時以降から可能です。
e特急券で特急券が安く買える
エクスプレス予約は新幹線の乗車券+特急券のセットだけでなく、特急券のみの「e特急券」があります。
「e特急券」を使うと、券売機や窓口で特急券を買うよりもも安くすみます。
普通車指定席の場合、「e特急券」の料金は以下の金額となります。
区間 | 金額 | おトクな金額 |
---|---|---|
東京・品川〜名古屋 | 4,500円 | 420円 |
東京・品川〜新大阪 | 5,320円 | 490円 |
東京・品川〜岡山 | 6,550円 | 550円 |
「e特急券」を使う場合、別に乗車券を購入する必要があります。
e特急券の使い方
e特急券は新幹線に乗車する前までに指定席券売機できっぷの受取が必要です。
きっぷの受取は新幹線乗車駅の指定席券売機でできます。
何度でも予約変更が可能
エクスプレス予約は列車出発前ならば何度でも変更可能です。
交通系ICカードの場合、改札入場前まで、紙のきっぷの場合、きっぷの受取前なら、予約変更手数料はかかりません。
払戻もチケットレスで改札入場前の場合、列車発車時刻までエクスプレス予約のサイトから手続き可能です。この場合の、払戻手数料は320円です。
列車発車時刻以降は、エクスプレス予約のサイトから取消できなくなり、乗車日の翌日以降、区間ごとの特定額を差し引いた額が自動的に払い戻されます。
EXポイントが貯まる(東海道新幹線)
エクスプレス予約を利用して東海道新幹線にチケットレスで乗車した場合、EXポイントが貯まります。
EXポイントは「EX旅先予約」の観光コンテンツやホテル・宿の予約、「EX旅パック」の旅行商品で利用可能です。
また、JR東海の共通ポイントサービス「TOKAI STATION POINT」にも交換可能です。
エクスプレス予約で付与されるEXポイント数
東海道新幹線の主な区間のエクスプレス予約で付与されるポイント数は以下のとおりです。
(普通車指定席)
区間 | ポイント数 |
---|---|
東京・品川~名古屋 | 64ポイント |
東京・品川~京都 | 80ポイント |
東京・品川~新大阪 | 83ポイント |
エクスプレス予約の注意点
エクスプレス予約を利用する際の注意点をいくつかまとめました。
- 年会費がかかる
- 在来線と乗り継ぐ場合、割高になることも
それぞれ詳しくみてみましょう。
年会費がかかる
エクスプレス予約は年会費1,100円(税込)かかります。
また、専用のクレジットカードに申込む必要があります。
ただし、東海道・山陽・九州新幹線を年に数回使えば元が取れます。
年会費を支払いたくない、新たにクレジットカードを申込たくない方は、割引率が小さくなりますが、「スマートEX」がおすすめです。
在来線を乗り継ぐ場合、割高になることも
エクスプレス予約を利用して在来線を乗り継ぐ場合、在来線部分の運賃が別にかかります。
通常のきっぷの場合、JR区間であれば新幹線と在来線の通しの乗車券となりますが、エクスプレス予約の場合、新幹線区間と在来線区間が別料金となります。
紙のきっぷとエクスプレス予約、スマートEXの料金比較は、「EXサービス運賃ナビ」から可能です。
また、エクスプレス予約の場合、特急券はe特急券、乗車券は別に購入することで、在来線と乗り継ぐ場合でも料金が安くなります。
エクスプレス予約|よくある質問
最後にエクスプレス予約について、よくある質問をまとめました。
- Qエクスプレス予約は年末年始も使えるの?
- A
エクスプレス予約は年末年始も利用できます。ただし、EX早特21ワイドなどのEX早特商品は年末年始などの最繁忙期は発売されません。
- Qエクスプレス予約の年会費は?
- A
エクスプレス予約の年会費は1,100円(税込)です。
- Qエクスプレス予約は予約変更できるの?
- A
変更前の列車の発車時刻までなら、エクスプレス予約のサイトから何度でも可能です。
ただし、ICカードの場合、改札を通る前、きっぷの場合、受け取る前までに限られます。
- Qエクスプレス予約の登録できるカードは?
- A
エクスプレス予約は以下のカードが登録可能です。
- JR東海エクスプレスカード
- J-WESTカード「エクスプレス」(JR西日本)
- JQ CARD エクスプレス(JR九州)
- ビューカード(ビュー・エクスプレス特約付き)
- Q予約した列車よりも早い列車に乗る場合は?
- A
予定した列車よりも早い列車への変更はエクスプレス予約のサイトから可能です。
予約変更できるのは変更後の列車の出発4分前までです。
- Q予約した列車よりも乗り遅れた場合は?
- A
エクスプレス予約の基本商品の場合、当日の後続列車の自由席に乗車できます。
- Qエクスプレス予約は交通系ICカードがなくても乗車できるの?
- A
エクスプレス予約は駅の指定席券売機などで紙のきっぷを受け取れば、交通系ICカードがなくても乗車できます。
今回は、東海道・山陽・九州新幹線をネット予約できるエクスプレス予約について紹介しました。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
\お時間があればあわせてどうぞ/